全もくじ
アイスクリーム屋さんの店長は32歳処女
16話「真理、下ネタでタジタジ・・・」
『はぁ… もう… ホテルへ着いちゃった…』
真理はもう少しでホテルへ着く静かな夜道を歩きながら、郁夫がいつ迄経っても恋人のように接してくれないので、ホテルへ戻っても一緒に過ごせない長い夜になると、勝手に決めつけてがっかりしていた。
その切ない気持ちと諦めても諦めきれない気持ちが合わさり、チラチラと郁夫の顔を覗きながら、一緒に過ごそうと言ってくれることを願ってみるも、郁夫は変わらず、すました顔のまま。
それなら、郁夫はホテルへ帰ってからどう過ごすか、気になって仕方ない。
一緒に過ごそうと、言ってくれることを願って聞いて見た。
「郁夫くんは部屋へ戻ってから何するの?」
郁夫は質問をしてきた真理を見て、どこか惚けて《とぼけて》これからのことを聞いてきたことが直にわかった。
『見え見えだよ、真理ちゃん。一緒に過ごしたいのでしょう』
「どうしようかな~。
寝るにはまだ早いし、今日の報告書でも作ろうかな~」
郁夫も惚けて《とぼけて》答える。
「そっか…」
真理はそれが現実かと一言だけ返して、肩をガクンと落とした。
『本当、わかりやすいなぁ~』
真理にとっては初めて男と友に過ごす初夜になる。初夜ということは処女を奪うことでもある。そのため、郁夫は抱かれる期待値を高めて、すんなり事が運ぶように真理の気持ちを焦らしていた。
「真理ちゃんも就寝の時間にはまだ早いでしょう?
何するの?」
『郁夫くんと一緒に過ごしたい!』
と、心で叫びながらも、素直に答えられないから
「うん…
帰ったらお風呂でも入ろうかな…」
適当な返事を何も考えず返した。
真理を焦らして男心が踊っている郁夫にはその答えが意味深い。
『お風呂って… どういうことかな?
焦らしているのがバレたから、逆に焦らしてきている?
それとも、焦らされて我慢できなくなって来たから、遠回しに裸を想像させて誘っている?
それなら、こっちも遠回しに…』
「真理ちゃん、知っている?
お風呂へ入る前に身体を洗うか、体が温まってから身体を洗うかって話?
それに、どこから身体を洗うかって話もあるけど、真理ちゃんはどんな感じ?」
郁夫も真理の返事と同じように裸を想像させるようなことを言い返した。
『え⁉ お風呂⁉ はだか⁉』
真理は32歳になっても男性の前で裸を連想させるような話題には慣れていない。郁夫の思惑通り釣られて、郁夫と一緒にお風呂へ入る想像をしてしまい、郁夫の前ではしたないと恥ずかしくなって頬を染め|焦り《あせり》出した。
「わわわ、わたしはシャワーだから…」
『シャワー⁉』
真理は自分自身で言った「シャワー」という言葉に反応してしまい、また郁夫と一緒にシャワーを浴びる想像をして、ますます頬を紅く染める。
幸いなことにうす暗い夜道のおかげで頬を染めた表情はわからないが、いとも簡単に裸を想像して動揺していることが郁夫へ伝わってしまった。
以前にも裸を思い起こす話をして、真理が恥しがって動揺したことがある。
それを郁夫が思い出して、恥ずかしがる真理を揶揄うように
「そっか~。真理ちゃんはシャワー派か~。
シャワー派でも足から浴びるか、腕から浴びるか、で分かれるよね~」
と、さらに裸の部分的なところを想像させるようなことを言ってみせる。
真理はその言へ誘導されたように、真理の腕を郁夫がシャワーで流している姿を想像してしまい
「そそそ、しょうだね…
わたしはは、うう腕でからからかな…」
顔が熱くなるほど恥ずかしくなって言葉を詰まらせた。
『相変わらず、動揺ぷりがすごい…
予想通り、えっちなことを考えていた証拠かな?』
郁夫はそんな真理の想像へ応えようと、男心を奮わせながら、これからの展開を考え
「真理ちゃんは腕からなんだね。
俺は人をちょっと違って、胸からなんだよね」
と、真理のふっくらして大きい胸を揉むような想像をすることを言ってみる。
『むむむ、むね!』
真理はまた釣られて、自分の大きな胸をシャワーで流している郁夫を想像してしまい
「えっち!」
と思わず口に出してしまった。
『やっぱり、えっちなこと想像していたんだ…
それなら、こっちはその気がないように振舞ってみよう』
「突然、えっちって?
真理ちゃん、お風呂の話なのにえっちなこと考えてない?」
『これなら、どうだ?』
『えっちなこと考えて無い?
えっちなこと…
え、え、え、えっちなこ、こ、こと⁉』
真理は今まで郁夫を想いながら一人えっちしていたことを見抜かれてしまったと、あまりにも恥ずかしくて全身が熱くなるほど頬を紅く染め、思わずホテルの前で立ち止まってしまった。
「どうしたの? 急に立ち止まって?」
一歩先へ出た郁夫が振り向き、真理の顔を覗く。
『どどどどどうしよう…
郁夫くんにバレてる…』
オレンジ色の外灯で薄暗い中でも、赤ら顔になっていることが分かるほど動揺している。
郁夫には何も知らないあどけなさが残る少女が恥しがっているように見え
『真理ちゃん、もう30過ぎているのに純潔すぎるでしょう』
と肩をトントンと叩いて、頭が真っ白になって棒立ちになっている真理を気付かせる。
『どうして、郁夫くんはえっちしているって知ったの?
もしかして、一人えっちしているところを見ていた?
いやいや、郁夫くんは幽霊じゃないから、そんなこと現実的にありえないよね…
それじゃ、一緒にいる時、顔へ出ていた?
だとすると、私が知らない所でえっちな目で郁夫くんを見ていて、それを郁夫くんが気付いた?
いやいや、仕事中はそんなこと考えていないし、顔に出てたらとっくの昔に言われてた気がする…
どうして、わかったのだろう…』
「真理ちゃん…
真理ちゃん…
真理ちゃん、どうしたの? 」
『でも、郁夫くんのことだから… やっぱり…
ん? なんか肩をトントン叩かれている…』
「は!」
気付くと郁夫が心配そうな顔して、手を肩へ乗せていた。
「ごめん!
急に何か忘れものしたような気がして、考えこんじゃったから…」
反射的に誤魔化して見たものの、一人えっちがバレて恥しがっているところ見られたと、肩を落としてうつむいた。
『フフフ…
真理ちゃん、本当はお風呂でえっちしているところ想像をして、ズバリ言い当てられたから動揺したのでしょう。いくら隠してもバレバレだから』
郁夫は可愛らしい少女のように焦っている真理をグイっと腰から抱き寄せたくなったけど、真理の気持ちをもっと盛り上げるために我慢する。
「忘れもの? 何か買ってから部屋へ帰る?」
『あれ? 気付かれてない?
わたしの気のせいだったのかな?』
「だ、大丈夫。気のせいだったから」
真理はひと安心して肩をなで下ろし、頬を少し赤く染めたままフロントでカギをもらい、真理達の部屋がある階までエレベーターで上がった。
『はぁ… もっともっと郁夫くんと一緒に居たいのに、もう終わっちゃう…』
「あ~、今日の出張はなんか楽しかったな~。
真理ちゃん、出張っていつもこんな感じなの?」
『郁夫君は私と居たくないのかな?』
「今日はハヤメさんがいたから、ずっと陽気な雰囲気だったけど、いつもはもっと仕事しているって感じがするよ」
『こんな話をしても、郁夫くんとは別々の部屋… はぁ~』
真理はがっかりしながらも、そんな話をしている内、部屋がある階までエレベーターが昇り、郁夫の部屋の前まで通りかかって今日はもうお別れと思ったら、郁夫はそのまま自分の部屋へ入らず、話をしながら真理の部屋の前までついて来た。
区切りの良いところまで話がしたかったのだろうと、話をしながら部屋の鍵を開け、「また明日ね」と声をかけようとしたら、郁夫がドアを開け当たり前のように部屋の中へ入って行った。
「いいいい、いくおくん!」
「どうしたの? 急に慌てて。
やっぱり真理ちゃんの部屋も中は一緒だ~」
諦めていた郁夫の入室。
真理は急な展開に思考が追い付かず、慌て出した。
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アイスクリーム屋さんの店長は32歳処女
16話「真理、下ネタでタジタジ・・・」
『はぁ… もう… ホテルへ着いちゃった…』
真理はもう少しでホテルへ着く静かな夜道を歩きながら、郁夫がいつ迄経っても恋人のように接してくれないので、ホテルへ戻っても一緒に過ごせない長い夜になると、勝手に決めつけてがっかりしていた。
その切ない気持ちと諦めても諦めきれない気持ちが合わさり、チラチラと郁夫の顔を覗きながら、一緒に過ごそうと言ってくれることを願ってみるも、郁夫は変わらず、すました顔のまま。
それなら、郁夫はホテルへ帰ってからどう過ごすか、気になって仕方ない。
一緒に過ごそうと、言ってくれることを願って聞いて見た。
「郁夫くんは部屋へ戻ってから何するの?」
郁夫は質問をしてきた真理を見て、どこか惚けて《とぼけて》これからのことを聞いてきたことが直にわかった。
『見え見えだよ、真理ちゃん。一緒に過ごしたいのでしょう』
「どうしようかな~。
寝るにはまだ早いし、今日の報告書でも作ろうかな~」
郁夫も惚けて《とぼけて》答える。
「そっか…」
真理はそれが現実かと一言だけ返して、肩をガクンと落とした。
『本当、わかりやすいなぁ~』
真理にとっては初めて男と友に過ごす初夜になる。初夜ということは処女を奪うことでもある。そのため、郁夫は抱かれる期待値を高めて、すんなり事が運ぶように真理の気持ちを焦らしていた。
「真理ちゃんも就寝の時間にはまだ早いでしょう?
何するの?」
『郁夫くんと一緒に過ごしたい!』
と、心で叫びながらも、素直に答えられないから
「うん…
帰ったらお風呂でも入ろうかな…」
適当な返事を何も考えず返した。
真理を焦らして男心が踊っている郁夫にはその答えが意味深い。
『お風呂って… どういうことかな?
焦らしているのがバレたから、逆に焦らしてきている?
それとも、焦らされて我慢できなくなって来たから、遠回しに裸を想像させて誘っている?
それなら、こっちも遠回しに…』
「真理ちゃん、知っている?
お風呂へ入る前に身体を洗うか、体が温まってから身体を洗うかって話?
それに、どこから身体を洗うかって話もあるけど、真理ちゃんはどんな感じ?」
郁夫も真理の返事と同じように裸を想像させるようなことを言い返した。
『え⁉ お風呂⁉ はだか⁉』
真理は32歳になっても男性の前で裸を連想させるような話題には慣れていない。郁夫の思惑通り釣られて、郁夫と一緒にお風呂へ入る想像をしてしまい、郁夫の前ではしたないと恥ずかしくなって頬を染め|焦り《あせり》出した。
「わわわ、わたしはシャワーだから…」
『シャワー⁉』
真理は自分自身で言った「シャワー」という言葉に反応してしまい、また郁夫と一緒にシャワーを浴びる想像をして、ますます頬を紅く染める。
幸いなことにうす暗い夜道のおかげで頬を染めた表情はわからないが、いとも簡単に裸を想像して動揺していることが郁夫へ伝わってしまった。
以前にも裸を思い起こす話をして、真理が恥しがって動揺したことがある。
それを郁夫が思い出して、恥ずかしがる真理を揶揄うように
「そっか~。真理ちゃんはシャワー派か~。
シャワー派でも足から浴びるか、腕から浴びるか、で分かれるよね~」
と、さらに裸の部分的なところを想像させるようなことを言ってみせる。
真理はその言へ誘導されたように、真理の腕を郁夫がシャワーで流している姿を想像してしまい
「そそそ、しょうだね…
わたしはは、うう腕でからからかな…」
顔が熱くなるほど恥ずかしくなって言葉を詰まらせた。
『相変わらず、動揺ぷりがすごい…
予想通り、えっちなことを考えていた証拠かな?』
郁夫はそんな真理の想像へ応えようと、男心を奮わせながら、これからの展開を考え
「真理ちゃんは腕からなんだね。
俺は人をちょっと違って、胸からなんだよね」
と、真理のふっくらして大きい胸を揉むような想像をすることを言ってみる。
『むむむ、むね!』
真理はまた釣られて、自分の大きな胸をシャワーで流している郁夫を想像してしまい
「えっち!」
と思わず口に出してしまった。
『やっぱり、えっちなこと想像していたんだ…
それなら、こっちはその気がないように振舞ってみよう』
「突然、えっちって?
真理ちゃん、お風呂の話なのにえっちなこと考えてない?」
『これなら、どうだ?』
『えっちなこと考えて無い?
えっちなこと…
え、え、え、えっちなこ、こ、こと⁉』
真理は今まで郁夫を想いながら一人えっちしていたことを見抜かれてしまったと、あまりにも恥ずかしくて全身が熱くなるほど頬を紅く染め、思わずホテルの前で立ち止まってしまった。
「どうしたの? 急に立ち止まって?」
一歩先へ出た郁夫が振り向き、真理の顔を覗く。
『どどどどどうしよう…
郁夫くんにバレてる…』
オレンジ色の外灯で薄暗い中でも、赤ら顔になっていることが分かるほど動揺している。
郁夫には何も知らないあどけなさが残る少女が恥しがっているように見え
『真理ちゃん、もう30過ぎているのに純潔すぎるでしょう』
と肩をトントンと叩いて、頭が真っ白になって棒立ちになっている真理を気付かせる。
『どうして、郁夫くんはえっちしているって知ったの?
もしかして、一人えっちしているところを見ていた?
いやいや、郁夫くんは幽霊じゃないから、そんなこと現実的にありえないよね…
それじゃ、一緒にいる時、顔へ出ていた?
だとすると、私が知らない所でえっちな目で郁夫くんを見ていて、それを郁夫くんが気付いた?
いやいや、仕事中はそんなこと考えていないし、顔に出てたらとっくの昔に言われてた気がする…
どうして、わかったのだろう…』
「真理ちゃん…
真理ちゃん…
真理ちゃん、どうしたの? 」
『でも、郁夫くんのことだから… やっぱり…
ん? なんか肩をトントン叩かれている…』
「は!」
気付くと郁夫が心配そうな顔して、手を肩へ乗せていた。
「ごめん!
急に何か忘れものしたような気がして、考えこんじゃったから…」
反射的に誤魔化して見たものの、一人えっちがバレて恥しがっているところ見られたと、肩を落としてうつむいた。
『フフフ…
真理ちゃん、本当はお風呂でえっちしているところ想像をして、ズバリ言い当てられたから動揺したのでしょう。いくら隠してもバレバレだから』
郁夫は可愛らしい少女のように焦っている真理をグイっと腰から抱き寄せたくなったけど、真理の気持ちをもっと盛り上げるために我慢する。
「忘れもの? 何か買ってから部屋へ帰る?」
『あれ? 気付かれてない?
わたしの気のせいだったのかな?』
「だ、大丈夫。気のせいだったから」
真理はひと安心して肩をなで下ろし、頬を少し赤く染めたままフロントでカギをもらい、真理達の部屋がある階までエレベーターで上がった。
『はぁ… もっともっと郁夫くんと一緒に居たいのに、もう終わっちゃう…』
「あ~、今日の出張はなんか楽しかったな~。
真理ちゃん、出張っていつもこんな感じなの?」
『郁夫君は私と居たくないのかな?』
「今日はハヤメさんがいたから、ずっと陽気な雰囲気だったけど、いつもはもっと仕事しているって感じがするよ」
『こんな話をしても、郁夫くんとは別々の部屋… はぁ~』
真理はがっかりしながらも、そんな話をしている内、部屋がある階までエレベーターが昇り、郁夫の部屋の前まで通りかかって今日はもうお別れと思ったら、郁夫はそのまま自分の部屋へ入らず、話をしながら真理の部屋の前までついて来た。
区切りの良いところまで話がしたかったのだろうと、話をしながら部屋の鍵を開け、「また明日ね」と声をかけようとしたら、郁夫がドアを開け当たり前のように部屋の中へ入って行った。
「いいいい、いくおくん!」
「どうしたの? 急に慌てて。
やっぱり真理ちゃんの部屋も中は一緒だ~」
諦めていた郁夫の入室。
真理は急な展開に思考が追い付かず、慌て出した。
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